2011年10月10日 (月)

10月りゅう座群(ジャコビニ群)

10月りゅう座群とはすなわち旧称ジャコビニ流星群のこと。母彗星の回帰に合わせ、13年に一度だけ活発な出現をみせるこの流星群は、今年が活動の年にあたります。極大日が秋の三連休の中日にあたることもあり、さっそく観測にでかけることにしました。

今回の行き先は新潟県の天蓋山です。出現が予報されている深夜から明け方にかけての時間、ジャコビニ群の輻射点は北の空地平線ちかくの非常に低いところにあります。少しでも観測条件を良くするために、関東近傍とはいえ、比較的緯度の高い新潟県北部を選択しました。


10月りゅう座群の流星
9日4時31分(36秒から20秒間), 天蓋山(新潟県)

今回の極大は月齢の条件も悪く、日本では決してたくさんの出現が期待できたわけではありません。それでも眼視で1つ、写真に1つの群流星をそれぞれ確認することができました。


流星痕
9日4時31分〜35分, 天蓋山(新潟県)

上の流星の流星痕です。上層の大気の動きにあわせて数分の間に形を変えていきます。

ユーミンの歌にもうたわれている72年の極大をはじめとして、ジャコビニ流星群は常に人々の予想の裏をかいてきました。そして、私にとっても見ることのかなわない幻の流星群だったのですが、今回ついに宿願かなった気がします。流星雨は欧州にゆずりましたけどね。


農道途中の棚田

天蓋山に向かう農道の途中にはこんな棚田が作られており、豊かな農村の風景がひろがっていました。

今回訪問した天蓋山は、法大天文研のサイトで紹介されています。なだらかな農道をのぼった先の広々とした公園からの眺めは、まさに全天を見渡すパノラマで、村上方面の市街光を除けば地平線まで真っ暗です。ただし、冬季は積雪でアクセスできなくなります。現地で会った地元の天文ファン(胎内市)の話では、積雪期間は11月から4月までとのことでした。

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